正しい認知症支援には『認知症』を知るだけではなく、認知症の『人』を知る事が大切です。
良かれと思って一生懸命支援(介護)していても、支援(介護)する側の思いや考えだけで
行動してしまうと、いつの間にか支援者(介護者)の一方通行の関わりになってしまいます。
これは認知症の本人の主体性を奪ってしまうことになりかねません。
もしかしたら、こんな基本的な事が、認知症の方の怒りっぽさや、元気の無さを生み出してしまって
いるのだと言えるかもしれませんね。
平成27年1月27日 厚生労働省から認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)が策定されました。
その中の7つの柱に、
認知症の人その家族の視点の重視という言葉が盛り込まれています。
ここで一つ認知症の当事者の方の言葉をお伝えします。
『認知症になると、確かに「不便」なことは増えますが、
「不幸」な事ではありません。』
自分が認知症として生きていくなかで、二つの偏見を知った。
ひとつは自分の中にある偏見、もうひとつは社会にある偏見です。
自分自身の偏見によって、いろいろなことができなくなり、失敗ばかりするのでないかという
不安に身動きが取れなくなってしまう。
また社会的な偏見とは、認知症の人は考えることが出来ないなにもわからないという考えです。
二重の偏見は、認知症と生きようとする認知症当事者の生きる力を奪い、生きる希望を覆い隠
すものだということも言っています。
じっくり本人の発言を待つことで主体性を引き出す聴き方で内なる偏見を
少しでもほぐしていければいいなと思いました。
医療福祉相談室 J・O
2015-02-02 15:47:00
徒然草